【烏谷山・比良岳】 滋賀県大津市


ルート線が地図の登山道から外れている箇所がいくつかありますが
ルート線が正しく、地図が間違っています。(ホントだよ!)

■本図は (財)日本地図センター発行の25000段彩・陰影画像を元に作成した。(同センター承認済)
■この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第82号)
※25000段彩・陰影画像は数値地図25000を元に作成されており、本図はその二次利用のため両文併記。

烏谷山・比良岳/2006.8.14


8月のうだる暑さに耐えかねて、久しぶりにやってきましたびわ湖バレイ。時まさにお盆真っ最中、里帰りの子ども達も多いのか、ちびっ子たちとパパママジジババで、ゴンドラ乗り場は朝からにぎわっていました。

でかいザックに長袖、ごつい登山靴のしじみと友人Mは、ゴンドラ乗り場の時点で周囲から浮きまくり。しじみのストックもMの金剛杖も、ギャグにしか見えません。突き刺さる視線を感じながらゴンドラに乗り込みます。
このゴンドラも、本来は「カップルのためのあえて狭い密室」なのに、そこに大の男2人が向かい合わせになって乗っている光景もやっぱりギャグです。息苦しい時間を経て、びわ湖バレイこと打見山頂上1100mに到着です。

風がよく通るので、山頂は標高の割に涼しくて気分爽快。準備体操をしてさっそく登山開始です。
今回のミッションは、いつもよりちょっと忙しめ。というのも、びわ湖バレイ閉園時間までにまたここに戻ってこないと、ゴンドラに乗れなくなって泣きながら徒歩下山(2時間かかる)しなければならないからです。さあ、はたして時間内に戻ってこれるか??

キャンプ場を経て、白滝谷の源流にさしかかると、びわ湖バレイの喧噪も消えて、夏にぴったりの快適な沢沿いの道になります。苔むした岩、透明な水流がなんともステキ。

 
写真へたくそでホントごめんなさい_| ̄|○

白滝谷をどんどん下って、あっという間に夫婦滝も通過。
ここでMが、「ビミョーにツッコミづらい看板」というのを発見しました。


間違ってはいないよ。間違ってはいないんだけどさ、
当たり前すぎて看板の意味がないような気がするんだな・・。

この看板を見た時のモヤモヤ感が、皆様にも伝われば幸いです。

牛コバに着いて、今度は奥ノ深谷を遡行。途中にある渡渉地点(渇水期は飛び石で渡れる)を越えたところで昼食にしました。

今回は久々に空調服を着たので、せっかくだからMに写真を撮ってもらいました。
空気で服が膨らむので、何だか上半身だけ鍛えたアイフルおじさんのようです。着ている本人はともかく、周りが暑苦しいかも( ^-^;)
(それにしても、妙なアングルのせいでずいぶんデコが広いように見えるな・・Mめ・・)

その後しばらく、ゆるやかな登りの快適な道。そして避難小屋「大橋小屋」に到達します。小屋は荒れ気味ですが、雨風除けには十分です。小屋の前には青く澄んだ大きな淵があり、泳いだら気持ちよさそうです。プライベートプール付きのコテージと考えれば、なかなか贅沢な物件ではないでしょうか。別荘をお探しの方はぜひ。(最寄りのバス停まで徒歩2時間)

支流にそれて、稜線に向かってどんどん谷を詰めていきます。2つ目の避難小屋、「水晶小屋」に着きました。ここはどういうわけかカギがかかっていて入れません。これじゃ避難小屋の意味がないような・・。

まだまだ谷を詰めます。やがて川の流れが途絶え、氾濫原のような丈の高い草地になります。源流域で氾濫原というのもおかしな感じですが、気持ちのよい小さな草原です。

そしていよいよ稜線へ。稜線出合は南比良峠と近接しているため混同しがちですが、別々の場所です。少しだけ北に進むと本物の南比良峠に出ました。正面に堂満岳がどんとそびえています。いつか比良スペシャルをするつもりなら、今のうちにここから堂満岳まで足を伸ばしておくべきなんですが、さすがにそのガッツはありませんでした( ^-^;)

引き返して、稜線を南下します。ところどころ木々が切れて、琵琶湖の眺めがきれいです。急登を経て烏谷山に到着・・と思いきや、「あれ??」・・GPSを見てみると、いつのまにか烏谷山をスルーしてしまっているではないですか。どうやら縦走路をそのまま進むと烏谷山をのがしてしまうようです。少し戻って分岐を探すと、ありました、目立たない道が。ヤブ道を少し進むと、烏谷山1076mの頂上に出ました。狭い頂上ですが、琵琶湖側・北側の眺めが良いです。

縦走路に戻り、さらに南へ。下りきった峠「葛川越」は、その名の通り、かつては葛川集落(坊村などの辺り)につながる生活道があったそうです(今はヤブに埋もれてありません)。山城の国から近江の国へ、いったいどんな人々が行きかったのでしょうか。好きあった男女が、手を取り合って逃避行とかのドラマがあったんでしょうか。(「○○越」という名前から、どうしても駆け落ちを連想してしまう病んだしじみ ^-^;)

さて、お次は比良岳・・と思ったら、またまた「あれ??」・・あらかじめGPSに登録した場所よりもずいぶん手前で、「比良岳」の標識が出てきたではないですか!ここが山頂?いや違う!アレだ、羽鳥峰に続く偽ピーク第2弾だ!!

そうなんです。ここもまた、本当のピークが縦走路から外れているために、偽の(本物より標高の低い)ピークが幾多のハイカーに比良岳と誤認されていたのです。本当のピークはきっとうっそうと茂るヤブの中で、おそらくアクセスする道はないのでしょう。
また1つ発見した偽ピーク、全国をくまなく探せばけっこういっぱいあるのかも・・こういう間違い探しができるから、GPS登山はやめられませんね〜。(え?性格悪いって? ^-^;)

その後、縦走路は稜線を離れ、どんどん下っていきます。本物の比良岳も遠ざかっていき、分岐も結局ありませんでした。まあ行けてもどうせヤブの中だし・・と本物ルート探索は早々にあきらめ、またズンズンと南下します。

木戸峠を経ると、そこはもう朝通った道。最後の激登りをヒイコラいいながら突破すると、ゴールのびわ湖バレイに着きました。出発から6時間強で一周、なかなかの好タイムです。もちろんゴンドラも余裕でセーフ。

しかし、この後ちょっとしたどんでん返しが待っていました。この日はまれにみる好天ということもあって、びわ湖バレイはかなりの混みようで、整理券を遅めに受け取ったしじみたちは、なんとそれからゴンドラの乗車順が回ってくるまで、1時間半ぐらいびわ湖バレイ残留を余儀なくされたのです。

仕方がないので、もののついでとばかりに勢いで蓬莱山に登りました。この日は本当によく晴れていて、びわ湖バレイの宣伝に使えそうな写真がいっぱい撮れました。


蓬莱山中腹から打見山を望む


蓬莱山頂上より湖南を一望。同じ場所の写真とは思えない。

とんだ残留でしたが、意外に楽しく過ごせました。残って正解!大満足の1日でした。

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というわけで、この南比良周遊コースは夏・秋の天気のいい日にオススメです!
なお、びわ湖バレイゴンドラは、JAF会員割引もききますが(10%引=170円引)、滋賀県各地のスーパーでゴンドラ500円割引券をバラまいてるから、それをゲットして行くべし!地元民豆知識でした( ^-^;)

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