ストックで松葉杖


前回参考にした本「山で死んではいけない」に、「ストック(トレッキングポール)は松葉杖にもなる」という話が載っていたので、またまた試してみました!

 
ペットボトル2個・ストック・細引き(ビニールひも)で作る松葉杖。
このチープさがたまりません。

片足を負傷し、立つことはできるが歩けない・・という時に役立つ松葉杖。もちろん今回も、山中での負傷を想定して、ザックの中にある物だけを使って作ってみました!
なお複数人パーティーの場合は、これを作るよりも背負って運ぶ方が速いので、単独行を一切しないという人には、今回の記事はほとんどムダ知識かも・・でもまあ全員が負傷する事態もないとはいえないし、何事も知っていて損はないということで( ^-^;)

本には簡単なイラストがあったものの、作り方はまったく書いてなかったので、見よう見まねで作ってみました。ってストックにペットボトルをくくりつけるだけですが。

細引きなんぞではうまく固定できないんではないか・・と思ってましたが、意外にしっかり固定できました。制作時間約10分。写真ではけっこうガンジガラメにしていますが、リペアテープを併用すれば、細引きはもっと少なくてよく、時間も5分ほどに短縮できるでしょう。(テープは剥がし跡がベタベタしそうなので、今回は使いませんでした ^-^;)
実際にはケガをしてウンウンうなりながら制作することになりますが、この程度の難易度なら、まあやってやれないことはなさそうです。

で、できたものを脇にはさんで体重をかけてみると・・ウムム・・脇が痛い。
やはり固定したとはいっても、体重がかかるとペットボトルがずり落ちてしまいます。2個のボトルのうち、下のボトルは手で持つだけなので多少動こうがかまわないのですが、上のボトルがずり落ちると、脇の下に当たる面が凸凹して痛い。なんとか落ちないように固定できないものか・・。

そこでピーンとひらめきました。ストックの取っ手先端には手を通す輪っかがあるのですが、ここに細引きを通して輪を作り、ボトルネックを固定する細引きをひっぱり上げるようにすれば・・


できたー!!
(キテレツ大百科風に)

これで上のボトルはガッチリ固定。ずり落ちなくなりました。でもフラットになってもやっぱりそれなりに痛いので、タオルを当てて緩衝しました。

 

2枚当ててようやく、ピョンピョン跳び回っても脇の下が痛くない松葉杖の完成!見た目はショボいけど、ちゃんと使えます。ヨコ方向に力がかかることはないので、ペットボトルでも強度は十分です。
(もっとも、しじみは骨折をしたことがなく挫折はしょっちゅうだけど、松葉杖を使った経験がありません。なのでひょっとしたらこの簡易杖にもまだ気づかない欠点があるかも・・もしあればご指摘を!)

この即席松葉杖、作り方のコツなどというものは一切ない夏休みの工作の宿題のようなシロモノですが、作ってて思ったことを以下にあげておきます。

こんなようなことを、パッキングの時にちょこっと気をつけておけばいいでしょう。

また、即興でも作れてしまう簡単なものではありますが、ヒマな時に一度実際に作って感じをつかんでおくと、緊急時にあせらずよりスムーズに対処できるかと思います。雨降りで登山に行けなかった日のヒマつぶしにもってこい!?

なお、しじみのように、畳の部屋でこの松葉杖を使ってピョンピョンやると、畳が凹んでオカンに怒られて自分も凹むことになるので、くれぐれもご注意ください・・。

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