救急セット

タッパー２段重ねの救急箱。上に乗っているのはレスキューシート。
これをビニール袋でひとまとめにしてパッキングします。

＜救急セット・内容一覧＞

絆創膏
滅菌パッド（絆創膏の大きいやつ）
ガーゼ（※１）
ガーゼテープ（切るためのナイフ・ハサミ等を別途装備）
三角巾（主にねんざ・骨折患部固定用　※２）
綿棒（主に目に異物が入った時に使用）
目薬
ピンセット（トゲが刺さった時や、耳に虫が入った時に使用）
ポイズンリムーバー
虫さされ薬（いわゆる抗ヒスタミン成分入り軟膏）
やけど・すり傷薬（いわゆるオ○ナイン）
腹痛薬（いわゆる正○丸）
鎮痛剤（頭痛や腫れの痛みを下山まで一時的に止める　※３）
レスキューシート
応急手当マニュアル

　◆連泊登山の際に加わるもの◆

風邪薬
消炎剤（筋肉痛予防に。エアーサ○ンパスなど）
生理痛薬（女性の場合。しじみはもってないよ・・）

　※１，２　ガーゼや三角巾はバンダナやシャツの着替えで代用可能。
　※３　痛みは止まるけど治療にはなりません！即下山すべし！
　（2005.6.1追記　補足ありがとうございます：「町内の山」池上様）

さて、この中で１つだけ異彩を放っているのが「応急手当マニュアル」。
以下、これについて説明します。

高校山岳部のリーダー講習会で入手。もうボロボロの11年もの。

これは名前の通り、いろいろなケガや病気の応急手当についてまとめられた小冊子です。本当はこんな冊子を持たずに、その内容をあらかじめ全部頭に叩き込んでおくべきなんですが、現実にはなかなかそうもいきません。救急法なんて普段の生活でまず実践する場面がないし、やらなきゃ忘れてしまうものです。まさか個人でアンブマンを買って、毎日人工呼吸の練習をするわけにもいかないし・・。なのでしじみは、いつもこの冊子を携帯して登山します。

冊子を持っていれば、事故にあった時、救助者は冊子を見ることによって（若干対応に遅れがでるものの）正確な応急手当を自信を持って行えます。これによりケガ人の生存率が高まることはもちろんですが、より大きいメリットは、救助者もむやみにパニックに陥ることがないという点です。

こうしたマニュアルを持たず、十分な救急知識もなくて、自分の施した応急手当に自信がない場合、救助者は一刻も早くケガ人を医療機関に届けたいとあせるあまり、二重遭難してしまうことがあります。悲惨なパターンですが、しかしよくある話です。冊子を見ながらケガ人に適切な応急手当を行っていれば、あせることなく行動でき、ケガ人だけでなく救助者の安全にもつながるのです。

また、冊子を持つもう一つのメリットは、パーティーの誰が事故にあっても、残った人が救助者になって、適切な応急処置ができるという点です。

例えば、ベテラン１人と初心者数人が一緒に登山していて、救急関係はベテランに一任されていたんだけど、なんとそのベテランが滑落して意識不明の重体になってしまい、初心者たちはどうしていいか分からずに右往左往・・という事態は、けっこう起こりうると思います。

こんな時、ベテランが事前に「救急箱にマニュアルが入ってて、それを見れば誰でも応急手当ができる」ということをあらかじめメンバー全員に伝えておけば、初心者でもあわてずきっちり救助活動ができるわけです。

・・えー、珍しく真面目なことを延々と書いてしまいましたが（なんと５段落もギャグなし！）、これにはワケがありまして。

というのもしじみはかつて、一度だけこの冊子を見ながら応急手当をしたことがあるんですが（友人がてんかんの発作で意識を失った時。手当ったって気道確保と衣服を緩めただけですが・・）、その場にいた他の友人たちから、後になって「マニュアルを見ながら手当するなんて、ドリフのコントかと思った」とか言われまくったからでして・・おまけに「マニュアルくん」なんてあだ名までちょうだいしたからでして・・オレはギャグでやってたわけじゃねえええ！！

しじみのはオリジナルですが、最近のファーストエイド・キットにはこうした救急マニュアルが最初からついているものが多くなってきて、ようやく世間に認知されたか、というかんじです。どうせ医者でもレスキュー隊員でもないただのハイカーなんだから、開き直って「マニュアルくん」であったほうがいいと思うんですよね！応急手当もパソコンも恋愛もみんなマニュアル頼みですよね！マニュアル万歳！基本に忠実！~~アドリブに弱い！~~

えっと、でも、一応登山前に毎回マニュアルを一通り読むくらいはした方がいいと思います。あまりにもマニュアル首ったけだと、ケガ人も不安になりますから・・。