ピンオンリール


キーホルダーのような小さな道具。ザックや服に物をつるすのに使います。
え?それじゃキーホルダーそのものじゃないかって?いやいや、ここからが違うんですよお客さん!(誰?)

たとえばこんなふうに地図ケースをつるしたとして、登山の最中にふと地図が見たくなったとします。普通はザックをおろして地図を見ますが、このピンオンリールの場合はちょっと手をのばして・・


0.5秒で地図が見られる!!

スパイダーマンもびっくりのハイテク(?)です。
手をはなすと、シュルシュルと糸が巻かれて、元の状態に戻ります。糸がブラブラしてじゃまになることもなく、見たい時にすぐ地図が見られる、まさに画期的システム。そう、ピンオンリールとは、こういう仕掛けをつくれる、リール(糸巻き)機能付きキーホルダーのことなのです。
(ちなみに、写真では糸が見えるように腕の外側に回していますが、実際には脇の下を通した方が使いやすいです)

調子にのって、GPSもつり下げてみました。


重すぎてダメでした。

登山具店で数種類のピンオンリールを見てみましたが、最大牽引重量はどれも100g前後。GPSは電池入りで150gぐらいありますから、こりゃムリだわな。

そもそもこのピンオンリール、最近は登山具店でも売られていますが、もともとは釣り道具なんだそうです。釣り師が胸に糸切りバサミやハリ外しなどの小物をつり下げて、必要な時にピッと引っぱって使うんだとか。150g以上のものをつるすなんてことは、ハナっから想定の範囲外なんですね。でも、どっかのメーカーが血迷って作ってくれないかなあ・・。

そんなわけで、重量物には不向きなピンオンリールですが、アイデア次第でもっといろいろな使い道があると思います!皆さんもぜひ使ってみてくださいね!面白い使い方があったらぜひ教えてください。

ピンオンリールは登山具店または釣具店で、1個400〜1000円程度で買えます。メーカー各社から数種類出ていて、別にどれでもいいんですが、糸が40cm前後のものは短すぎるので避けた方がいいと思います。しじみが使っているのは60cmです。

糸が短すぎると、たとえば地図を相棒(男)と一緒に見る時、互いの顔を異常接近させるハメになります(そうしないとのぞきこめない)。はっきり言ってイヤです。女の子ならいいんだけど

最後に、登山とは関係ありませんが、しじみが最近ハマっているピンオンリール活用法を紹介します。


携帯電話紛失防止装置

これいいでしょ?ゴムひもより100倍カッコいいですよね?ファッショナブルですよね?近い将来ブレイクしそうですよね?ね?ね?
(友人たちに「ダサい」と言われまくってもまだあきらめないしじみ)


===2005.5.23追記===

上述の地図ケースシステムなんですが・・

 → 
あーっ!!

鈴鹿の某ルートを登山中、ヤブにひっかかってリール部分がはずれたらしく、地図ケースもろとも音もなく消え去ってしまいました。残ったのはピンだけ・・。たかだか数百円のピンオンリール、強い力がかかれば簡単に壊れる耐久性の無さは予想できたのに・・不覚。また、はずれても歩行時には気づかない、という点ももっと考慮すべきでした。

結論。このシステムはリール部分をヒモでギリギリに緊縛して、補強をはかるべし。また、ヤブなどひっかかりそうなエリアに突入する時は、マップケースをザックと背中の間にはさんで保護するべし。あと、あんまり高価なものは、死角に下げるべからず。うう、地図ケースとコンパス、帰ってこいよぉ・・(泣)。

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