【宮指路岳】 滋賀県甲賀市土山(三重県境)


本図は(財)日本地図センター発行の25000段彩・陰影画像を元に作成した。(同センター承認済)
■この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)を使用したものである。(承認番号 平17総使、第82号)
※25000段彩・陰影画像は数値地図25000を元に作成されており、本図はその二次利用のため両文併記。

★登山お役立ちデータ集★
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宮指路岳/2005年5月3日 
 

ゴールデンウィークのよく晴れた一日、しじみとMはかねてより懸案の「水沢峠〜宮指路岳〜仙ヶ岳」ロングコース踏破を目指し、早朝の国道をカッとばして鈴鹿スカイラインへ向かいました。

朝早いので渋滞もなく、幸先いいスタートだなーと思ってたら、いきなり後部座席でしじみのプラティパス飲料水をジャジャ漏れさせるというアクシデントが発生!(吸い口の弁をザックに押しつぶされたらしい・・)「うわー!」「水止めてー!」「その前に車止めてー!」と大騒ぎになりました。

・・そんな一幕もありましたが、予定時間より早めに猪足谷林道ゲートに到着です。

ゲートの向こうには土嚢が積み上げられ、まるでバリケード。学園闘争を彷彿とさせます。(そんな時代に生まれちゃいませんが・・)仕方ないので車はここに止めて、徒歩で門の端の隙間から入ります。いよいよここから登山スタートです。

最初は林道がしばらく続いて、ちょうどいいウォームアップ。それから水沢峠までの谷道をヒーハーいいながら登ります。峠に出れば、後は快適な尾根道。眺望ポイントも多く、主に三重側にひらけていて、はるか伊勢湾まで望めます。

対する滋賀側の眺望は山ばかり。そびえ立つNTTの電波塔が、相対位置の確認に便利です。

「電波塔って何のためにあるの?」
「きっと電波な人が住んでいるんだよ」
「パ○ウェーブとか?」

そんな話をしているうちに支尾根に迷い込んでしまいました。 さいわいすぐ気がついて引き返しましたが・・ちくしょーこれもきっと電波のせいだ(被害妄想)。

さらに尾根を進み、その電波塔への分岐を発見。しかしこちらには行かず、稜線をひたすら南へ進みます。まもなく宮指路岳、というところで、稜線の西側がゴソッとえぐれた崩落地(いわゆる「大ガレ」?)に出ました。ここは南側、仙ヶ岳方面の眺望が抜群です。


お約束の友人M。FF4のカインみたい?(右側が大ガレ)

そして、宮指路岳に到着。標高946mで「くしろ」岳っていう出来過ぎた名前(後付け?偶然?)はけっこう好きです。326(ミツル)みたい・・。

宮指路岳山頂は木々に覆われて眺望がありませんが、少し進むとまた南側の眺めが良かったので、脇道にそれて昼食。ここでしじみがたいへんなことに気がつき、絶句してしまいました。

友人M

しじみ

友人M

しじみ

友人M

しじみ
「どうした?デザートのゼリー忘れたか?」

「・・ちゃうねん」 ※しじみはふだん東京弁でカッコつけてますが、動揺すると関西弁が出ます

「オレのパインアメ分けてやるぞ」

「ちゃうねん」

「それは『あずまんが大王』の大阪のマネか?

「ちゃうねん・・ってそんなオタなツッコミすんなー!」

互いに26歳の青年とは思えない会話ですが、それはさておき。しじみの動揺の原因は、飲み水が尽きたことだったのです。冒頭のプラティパス漏水事件での流出量はたいしたことない、と思っていたのですが、実は1L近い量が流れていたようです。ちゃんと事件の時にザックから出して確かめておけよ・・。

この先水なしで強行軍はキツイ、とヘコみましたが、Mが「オレの非常用の500mlをやる」というのでほっと一安心。さすが硬派の男M、頼りがいがあります。さっきあずまんがとか言ってたけど

そしてさらに南へ。ここで出くわしたのが最大の難所、「犬返しの険」です。尾根上の風化した花崗岩の岩場で、足場が滑るわ崩れるわ、非常に怖いところです。


宮指路岳山頂付近から見おろした「犬返しの険」(中央)

ヒョイヒョイ進むMに対し、ナメクジのようにズリズリ這うしじみ。まあ何とか突破し、その後はそれほど難所もなく、宮指路岳出発から1時間半ほどで、ついに仙ヶ岳に到着しました。これで以南の既踏破ルートにリンク!トライフォース!

この日はとても天気が良かったので、仙ヶ岳からはるか北の鎌ヶ岳も見えました(矢印)。


手ブレは失敗ではなく個性です

ちょうどMも新しいデジカメを持ってきており、さかんに撮影していました。しじみのサイバーショットみたいに画素数で携帯に負けてるようなお古じゃなくて、オリンパスの最新のやつです。本人もご自慢の様子で、こんなこと言ってました。

「このデジカメは、小さいうえに衝撃とショックに強いんだ

そりゃあ頑丈でストロングだなあ、と返しておきました。
(ほんとは何て言いたかったんだろう・・?)

さて、この後は来た道を引き返し、犬返しの険以降は猪足谷林道に降りていったわけですが・・。

実はしじみは疲労と水分欠乏のせいか、あんまりこのあたりの記憶がありません。なんでもMの話だと、彼がパソコンの話をしていたにもかかわらず、突然強引に満州事変の話を始めてMを困惑させ(しじみは戦記マニアです)、延々と話し続けて日中戦争に突入したあたりで登山口に着いたそうです。き、記憶にございません・・。

そんなナチュラルハイになるほどのロングコースでしたが、9:30発の18:00着で無事完遂しました(18:00登山口着は遅すぎ・・)。ちなみにしじみは翌4日も別の友人と登山をし、あまつさえ居酒屋で深夜まで呑み倒し、5日には廃人状態でした。燃えたよ、燃え尽きたよ・・。(でもまた7日にMと登山してた・・)


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